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原子力規制委員会の安全基準

今回の大阪地裁判決、画期的というか、日本の原発再稼働における論点を、国民の前に明確に示してしまった?原子力規制委員会の新基準がおかしい?この基準、安倍友=創価族はこの基準を通れば安全だと言って、どんどん再稼働を進めたのに。日本の原発再稼働政策の根っこはこの基準だった?


この科学的根拠が問われている。なにしろ福島の原発事故自体が、地震のせいだったのか、そもそも杜撰な原発施設工事、地震の前に爆発していたとも言う。その2つの説がある?で地震が原因だとしても、規制委員会の現基準算定には、そもそも地震時の基礎データが入っていなかった?それを今回の判決が言っている?


① 福島原発地震の頃から

今から思いだしても、あの時の地震は大きくマンションの廊下をうろうろしてしまった。その後の水確保、安全な食べ物を求めてマーケットを回り歩いた。生活についつい追われて、規制委員会設置のニュースさえも、後から気が付いた?


しかし今福島後10年、世界の動きはヨーロッパ勢、先進諸国から脱原発の動きは進み、世界のエネルギー政策は再生エネルギーと転じつつある。その中で日本の福島の事故対策は、旧ソ連邦下のチェルブノイリと比べると、全くの杜撰で無責任だった。ソ連の方は石棺化を果たし、原発事故後始末に動員された国民達は、自信に満ちて生き続けているような?


日本では福島の事故の詳細は未だ出てこない、ロボットさえ近づけない、汚染水は世界の海に投棄すると言っている。福島原発の10基すべての廃炉を決定するまでに事故後9年を要した踏ん切りの悪さ。原発は税金を自分達に廻すためのシステムになっているので、できるだけ引っ張っているのかも?


いまなお原発再稼働のために、周辺地域への補助金攻勢、いわば国家が買収をしているし、関電の地域有力者への賄賂攻勢も表に出て来ている。これが日本中の原発、その進められ方であろうか?


② 問題は原子力規制委員会?

民主党政権下、2012/09/09野田政権が、福島の事故後1年半で立ち上げたのが、原子力規制委員会。あの野田内閣は隠れ自公政権ようだった?その半年後(2012/12/26)安倍晋三内閣が誕生し、その半年後(2013年6月)には新安全基準が定められている。原発再稼働のための地ならしをした上で、野田政権から安倍内閣にバトンタッチされとも読める?


今では7基の原発が稼働中(玄海原発4号機、川内原発1・2号機、大飯原発4号機、高浜原発3・4号機、伊方原発3号機)。この再稼働を許諾した新基準の非科学性を、この判決が指摘している。画期的というのか国民を啓蒙するのかもしれない?


③ 昨日(12月4日)の大阪地裁判決

「規制委の判断は何だったのか」大飯原発判決に各界動揺:朝日新聞デジタル (asahi.com)
https://www.asahi.com/articles/ASND4745RND4PTIL01K.html
「規制委の判断は地震規模の想定で必要な検討をせず、看過しがたい過誤、欠落がある」として「東京電力福島第1原発事故を踏まえ策定された新規制基準下での原発設置許可を取り消す初の司法判断」が出された、と。


原子力村の住民にとっては、税金じゃぶじゃぶのための原発、その安全性という名目で沢山の公益法人を作って、高級官僚の天下り先なので手放せない?関電の永年の賄賂は、その事を物語っている?


そして関電は大飯3、4号機の基準地震動を最大加速度856ガルと設定し、規制委はこれを適正と評価したのだが、森鍵裁判長は、算出過程で基となる過去の地震規模の数値には平均値から大きく外れたものなど「ばらつき」があるのに考慮せず、数値の上乗せもしていなかったと指摘していると。規制委は上乗せの必要性の要否を何ら検討することなく許可を出し「審査すべき点を審査していないので違法」との判決であった。


④ 規制委発足の動き、その時間軸を整理してみよう

問題の規制委だが、その誕生については、福島原発事故を受けての議論の中で、原子力発電を推進する「資源エネルギー庁」と規制する「原子力安全・保安院」が同じ経済産業省の中にあるため、同じ官僚が省内の異動によって、推進と規制を往復する人事交流が漫然と行われ、規制対象である電力会社に天下りした退職者が規制行政に公然と干渉するなど、規制機関が監査機能の役割を果たしていなかったことが指摘された、という。


で福島の事故原因の一つだとの考えもあり、資源エネルギー庁から環境庁側に分離された組織に変わったと。でも結局は原発維持のための環境庁の役所だと言う解説もある。何しろ今回の原子力規制委員会の安全基準を否定する地裁判決に対して、進次郎環境大臣は無視?なのか?だんまりを決め込んでいる?


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http://b.mirai21canal.com/?eid=1020066 (10150817 維新の党、独自の「原発再稼働責任法案}


⑤ 規制委員会に原子力政策丸投げの政権

この原子力規制委員会初代会長田中俊一氏は、5年の任期中の問題発言の多い人だった?2017/02/18には、九州電力川内原発、鹿児島県県庁で三反園訓(みたぞのさとし)知事に対して、「原発事故時にはむやみに住民を避難させず、屋内退避を中心にすべきだとする国の原子力災害対策指針について説明した。」と。


これは「じっとしていろ」みたいな規制委員会方針みたいな?原発事故があっても動くな、それが安全とは、手が無さすぎ。この方針では、住民の逃げ得る足を自主規制するので、静かな広範な死亡の拡大にならない事を祈るしかない。恐ろしい方針、残酷に思う。


また2017/07/06には「関西電力高浜原発がある福井県高浜町を訪れて地元住民らと意見交換」をして、北朝鮮のミサイルの脅威について「(原発を狙うより)東京都のど真ん中に落としたほうがよっぽどいいんじゃないか」と自ら述べたという。その退任はそれから20日後2017/0925のようだ。


⑥ 原子力政策は政治的経済的社会的問題なのに

こう言う人を初代の原子力規制委員会長にして、科学の権威だけで原子力政策を仕切らせたのが、日本の政府、それは民主党政権も同じだった。環境庁の外局、原子力規制委員会が原子力政策の安全の全てを仕切れる筈はないのに?原子力政策は政治的で社会的で経済的な問題だろうに?日本社会に何を巻き起こすのだろうか?何故原子核工学という、いわば技術問題に帰結させたのか?その権威で衆論を抑えるに都合が良いからとしか思えないが?


ここにこそ、学術会議的な総合思考が不可欠、そういう原子力政策が必要であろう。その社会的影響、経済的、政治的な影響、その将来への見通し、時間軸ある検討が必要だろうに?


この人に全権委任した日本の原発行政の今。それを今度の大阪地裁の判決が、国民各層に疑問を投げかけているとも読める?政府にとっては、再稼働するには都合が良いこの規制委員会では無かったか?視野狭すぎの会長を据えて走らせた?そして丸投げ、私達国民サイドは、原発事故に飲み込まれて、無力だったと思う?


今からでも、原発を再稼働するための、安全対策用政府系機関の税金の総額を突き止めて、日本学術会議の10億と突き合わせかも?原発なくして日本のエネルギーは足りているのだし、なぜここまでの金食い虫、天下り先満載業界が、この貧困化する日本、コロナでさらに不安の多い国情において必要なの?住民の命がかかっている危ない原発なのに、税金をここまでつぎ込んで、間に合っている電力なのに、危ない原発に固執している?ような。


⑦ 文殊の事、原発の事

そして、福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ、これは研究用原子炉との位置付けから、商業用原子炉と異なり、文部科学省の所管としている。これも原発関連の税出動の大きさを隠蔽するための各省庁への分散なのでは?


もんじゅはMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)を使用し、消費した量以上の燃料を生み出すことのできる高速増殖炉の実用化のための原型炉とされ、高速実験炉常陽でのデータを基に建設された、日本で2番目の高速増殖炉。しかし今世界的に、この再処理技術は暗礁に乗りあげており、各国が撤退の方向だが、もんじゅ最終的な廃止決定は2015年、議論は長引いて、やっとこさだった。


原子力の平和利用、安全でクリーンなエネルギーと言う線は全て崩れつつある?今朝鮮戦争終結の年末、アメリカ大統領アイゼンハワーの国連演説(1953/12/08)から67年を経て、原子力の平和利用とは、空想と言うのか実現不可能な話だったような?原発は人間社会を危機に陥れ、或いは地球上の全ての生命活動を傷める、それも数世代に渡る悪影響が危惧されている?


⑧ 地球環境破壊、温暖化の時代
このリスクは、人間だけに限らず、地球環境全体、動植物も、細菌達がせっせと動植物たちの遺骸を分解中の大地をも汚染し、その影響が残り続ける。そして原発とは、事故の可能性のある、かつ国際戦争時は敵側の戦略的目標にならざるを得ない?施設でもあろう。


今、地球温暖化の波の中、天災地変が相次ぎ、アマゾンの森林伐採も加速される中で、地球上の生態系は揺らいでいる。ガイアと言う生物学者もいる程に、この地球の変化に対して、様々な変動を引き起こしながら、地球全体が、ガイアと言うのか、一纏まりの生物システムとしての持続を求める動きが引き続いているのかも?沢山の風水害、地震等が引き起こされつつ、地球上の時間が流れている?


⑨ 国連のスローガンを疑おう

そして国連(国際連合)は、67年前の原子力の平和利用?今現在はコロナのパンデミック?脱炭素で地球温暖化防止?などなどと、スローガンなのか?騙しなのか?空想的理念的なメッセージを連発する機関のようだ?


こうなると国連こそが、世界学術会議的な各学問領域の英知の集合体からのメッセージに学ぶのも良いかも?だって国連って、どのルールでメッセージを出すのやら?学際的な意見の集約もせずにメッセージを出しているの?原子力の平和利用ってどうだった?国連も、日本政府と同じく、各専門領域の英知との突き合わせ、日本学術会議みたいな諮問団体が必要かも?


今のRNAウイルスの人間の細胞への侵襲は、ウイルスも生き物なのだろうから、生きる環境が狭まりつつある地球環境、多様な生物種の絶滅の中でウイルスの生態圏が狭まりつつあり、人間の細胞が狙われる?襲われるのかも?


なので、RNAウイルスなどの感染症にも、生物多様性を守り、生態系を守り、アマゾンの森林を守りながら、人類の食料と生活物資を供給し合う地球環境、その多様性の保全こそが、結局人間の生命をも大切にできる途なのかも?そのためには原発って、相当な危険施設に違いない?


⑩ 次の選挙は政権交代にしよう

次の選挙では、税金じゃぶじゃぶ自分達の潤いの為に、平気で国民に嘘を言い、コロナの最中でも、自分達の都合で住民投票を企て、結果コロナが感染拡大すれば、自衛隊を呼ぶような、自己中過ぎ政治家ってどうなの?


そうではなく、税金を大切に使いながら、その税金で失業中の国民を雇い入れて、事業展開、日本版ニューディールかも?①荒れた山林原野、耕作放棄地に手を入れ、食糧増産、国内物流の確保 ②空き家に手を入れて安心な公的賃貸住宅システム整備 ③平等で安心な医療介護システムを作り上げながら、安堵の国ではないだろうか?


今「旧大英帝国の夢」のために道具として使い捨てられないため、その知恵が大切な日本。生産工場の」国内操業を目指しつつ、新しい社会保障(所得補填+居住保障+医療介護保育職業教育)のある、安全な食料を生産する農業立国、食料自給率UPの国だと思う。耕作放棄地の再生、荒れた山林原野に手を入れる国土保全、その方向で少しづつでも動く、嘘を言わない、正直な政権、アメリカからの真の独立、まっとうな政治、まっとうな裁判を進める政権。そのベースに置く社会保障制度を考えよう。

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